青物ショアジギングタックルの組み方、注意点
ここではショアジギングタックルの構成の仕方、組み方、注意点を紹介します。主に「ショアジギングの構成?さっぱり分からん」という人向けの基本的な構成です。
もくじ
仕掛けの先端から説明する、その理由
私がタックルを紹介する場合、大抵はロッドやリールから説明しています。でもここでは先端側(メタルジグ)から紹介します。
なぜかというと、タックル全体のバランスを決定するのはリーダーだからです。詳細は下記リンクを読んで下さい。
メタルジグ
- 40 g
- 60 g
- 80 g
よく使う重さはこの3つです。
基本は40~50 gです。40 gはショアジギングにしては少し軽めではありますが、1日中投げ続けるにはこれくらいの重さが一番ラクです。長時間投げ続けることができる=魚に長時間アピールできます。
15 mを超えるような深場、風速や潮流が速い場所では60 gや80 gを使用します。100 g以上を使うこともありますが、頻度は圧倒的に低いです。
でオススメはこれ↓↓↓↓
付属のフックやスプリットリングは全部外す
製品にもよりますけど、ジグにアシストフックやトレブルフックが付属しています。その場合は全て取り外して下さい。それから、更にスプリットリングとフックも分けて、それぞれケースに収納してください。
詳細は少し下の「ソリッドリング」の項目で説明します。
基本はアシストフック1本か2本だけ、お尻にフックは付けない
ジギングの場合、フックは頭側にしか付けません。理由は2つ。
- エビるから(後ろ側のフックがラインと絡まるから)
- 青物は小魚の頭を狙うから
食いが浅い時、反応が悪い時はお尻から突いてくる場合もあります。そういう時だけ後ろにもシングルフック、アシストフック、トレブルフックなどを付けます。
サワラ狙いならアシストフックを補強しよう
- アシストフック
リーダーの先端(メタルジグの頭、スナップ、ソリッドリングなど)に付ける太い糸(アシストPEライン)で結んだシングルフックのこと。
市販のメタルジグに付属しているアシストフックのアシストPEラインはむき出しで補強されておらず、せん断力、摩耗等には弱い状態です。
ブリとかシーバス程度の歯なら大丈夫ですけど、サワラやタチウオが釣れることを考慮した場合、アシストPEラインは補強する必要があります。
「補強したらジグの動きが悪くならないか?」と心配する人もいますが、大丈夫です。むしろ釣れる確率が高くなることもあります。詳しくは下記リンクで紹介してますので、良かったら併せてお読み下さい↓↓↓
スプリットリング
よほどのこだわりがない限り、スプリットリングは買わなくてもいいです。メタルジグを買えば付属している事が多いので、自然と山のように増えていくからです。
ソリッドリング
通常、メタルジグはこのように繋ぎます。
メタルジグのアイ←
アシストフック ←スプリットリング←ソリッドリング←リーダー
で、あとは状況に応じてメタルジグだけ付け替えるんです。そうすれば・・・
- メタルジグの数だけフックを用意しなくて済む
- ルアーケースに入れているメタルジグにはフックが無いので、ジグ同士が絡まない 収納時にメタルジグの塗装がフックで傷つかない
ソリッドリングのサイズ
3.5号~5号が一般的です。オススメはカルティバの5号です。3.5号や4号(ともに最大変形値80 lb)でも強度的には大丈夫なんですけど、リングの中が小さすぎるんですよね。
その小さな穴にリーダーとスプリットリングを入れないといけないのでちょっと窮屈です。
なので私の場合、アシストフック用には3.5号、リーダーには5号を付けています。
ジグを交換するためにはプライヤーが必要です。
ショアジギングに行くなら持って行った方がいい小物類をまとめた記事も併せてお読み下さい↓
ソリッドリングとリーダーの結束はパロマーノットで十分
ソリッドリングとリーダーを結ぶにはどのノットがいいのか。
「ジギングなら凄い負荷が掛かるから、ノットもそれ相応の強いノットじゃないとアカンやろ~」と思っている人もいると思います。私も最初はそうでした。で色々動画を見たり実践した結果、「なんや、パロマーで良いんやん」という結論に至りました。
- パロマーノット
ノットの1つ。素早く簡単に結べるノット方法。デメリットは結束強度が弱いこと。
なぜ弱いパロマーでもいいのかと言うとですね。仕掛けの中でパロマーの部分が一番弱ければ、高切れを防ぐことができるからなんです。
例えリーダーが30 lbでPEが40 lbのように強度差をつけていても、PEの結束部分でブレイクすることがあります。
なぜなら、PEは結束すると大幅に強度が落ちるからです。MIDノット、FGノットなどで上手に結べば強度の低下を抑えることはできますが、結ぶ人の技量に大きく左右されるので強度にムラが生じやすいです。
「そんなに弱いとそれはそれで困る・・・」と心配する必要はありません。たとえパロマーノットでも、ロッドを曲げて30 lbのリーダーを切るなんてほぼ不可能です。そもそもほとんどの人はそんな怪力を持っていないからです。
根拠は下のリンクを読んで下さい。
ライン
リーダー
- 素材
ナイロンラインかフロロカーボンラインを使用します。ナイロンラインの方が柔らかいのでルアーの動きを邪魔しませんが、サワラやタチウオの歯で切られることを考えると硬度の高いフロロの方が安全です。私はフロロを使っています。
- 太さ
7号~18号(25 lbs.~60 lbs.)です。(詳細は後述)
- 長さ
約2 m。10 ftのロッドで投げる際、PEとリーダーの結束部分がトップガイドから出て、且つ垂らしが最大限取れるようにするとこれくらいの長さになります。
タックルを軽量化するなら30 lbまでがいい
リーダーを無闇に太くすることは良くありません。
リーダーを太くする。
PEも太くせざるを得なくなる。
ラインキャパシティーが必要になる。
大きなリールを使わざるを得なくなる。
タックルが無駄に重くなる。
なので、何かしらの理由がない限りリーダーを30 lb以上にすることは推奨しません。
ところが、リーダーが30 lbs.以下だとサワラやタチウオに一発で切られるリスクが少し高くなります。かといって、それ以上太くするとメインラインを2.5号以上にする必要が出てきます。
【魚←ジグ←リーダー(40 lb)←メインライン(3号/50 lb)←リール】
こういうタックル構成もアリっちゃアリなんですよ?ただ少なくとも初めてショアジギングをする人にオススメできる構成ではありません。
下に2つ、3つほど事例を紹介します。
アングラー | ロッド | リール | ライン | ルアー | |
---|---|---|---|---|---|
メイン | リーダー | ||||
沼田純一 | PALMS Surfstar (SSFS) | ステラSW 4000XG or 5000XG | PE2号 | フロロカーボン 30 lbs. | Slow Blatt Cast 30,40,60 g (SLIM & WIDE, HOOK: デコイ ツインパイク 標準装備) |
河崎博幸 | Shore11 (BOUZ) | セルテート3500HD(DAIWA)+オーシャンマーク4000パーツ | PE2.25号 | 35 lbs. | ジャックアイDスライド60g(FINA) |
- PE2号に対してリーダー30 lb
沼田純一さんがショアスロー専用ジグで大型ハタ、アカハタを狙ってる動画だとPE2号に対してリーダー30 lb。
- PE2.25号に対してリーダー35 lb
宮崎県水島にて85 cmほどのブリをゲット。タックルはPE2.25号に対してリーダー35 lb。
こんな磯場でさえ、35 lbでブリにも対応できるんです。
私はいくつかの理由からPE2号にリーダー12号40 lbを使っています。でも、これだと根掛かりした時に手前でブレイクする可能性が高くなります。
リーダーをPE以上に強くする場合はリスクをよく理解することが必要です。
リーダーとPEの結束にはFGノット
ノットの種類は色々ありますが、まずはFGを覚えてみてください。詳細は、ちょっと長いですが下記リンクを読んで下さい。
メインライン
- 太さ
PE1号~3号(20~60 lb)です。
上で紹介した30 lbs.のリーダーよりも強いPEを使って、タックルバランスやリールのラインキャパシティーを考えると2号を300 m巻くのが一番手っ取り早いと感じます。
ラインの太さと強度の一覧表は以下のページで紹介しています。
ラインの製品別の性能やコスパについては↓で紹介しています。
ロッド
- 硬さ
シマノのロッドを基準にすると、M~MHになります。シマノだとML以下の柔らかさの製品がありません。
- 長さ
最低でも10 ftはあったほうがいいです。大抵10 ft6 inか10 ftジャストを買うことになると思います。
青物ジギングにフォーカスしたオススメのロッドは下記リンクで紹介しています。
リール
- 製品
PE1号~3号が300 m巻けるラインキャパシティーが必要です。ジギングでの飛距離は、飛ばせても100 m程度なので200 mでも足ります。でも、傷んだりトラブルでラインを切ったりするとすぐに100 mに近くなり、そこからファイト中にドラグが出ることを考えると、最低300 mはあった方が安心できますし、経済的です。
- 番手
シマノなら5000番か6000番がいいです。ダイワなら3500番か4000番くらい。
- 重さ
上で説明したようなサイズのリールの場合、400 g~450 gくらいになります。
価格帯と重さを重視した場合、オススメはツインパワーXDのC5000番かバイオマスター5000番です。下に重さの表を載せます。
シリーズ | 型式 | 自重 |
---|---|---|
ツインパワー | ツインパワーXD C5000 | 300 g |
ツインパワーSW 5000 | 420 g | |
ツインパワーSW 6000 | ||
バイオマスター | バイオマスターSW 5000 | 315 g |
バイオマスターSW 6000 | 450 g |
シマノリールで5000番なら、PE2号を300 m巻けます。
タックルバランスもあるので一概には言えませんが、リールが軽ければ疲れにくく、長時間投げ続けることができます。
まとめ
上に紹介した構成はあくまで一例です。PEよりもリーダーが太くてもいいです。私だけでなく、プロでもそういう構成をする人がいます。でもそうやって基本から逸脱した構成にする場合には、メリット・デメリットをよく考えて組んで下さいね。
ショアジギングに行くなら持って行った方がいい小物類はこちら↓
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