シマノのリールフットに貼ってある丸いシールの記号の意味

今回はシマノのリールについてのお話です。
シマノのリールの使い心地は最高に気持ちいいですよね。いい道具で釣りをすると本当に釣りが楽しくなります。フラッグシップモデルであるステラなんか釣りに持っていけたらボウズでもそれなりに楽しめるものです。
で、特にステラやツインパワーのような高級機種のオーナーになった人には知ってもらいたいのがこれ、シマノリールのリールフットに貼り付けられた銀色の丸い小さなシールに記載された3文字の記号というかアルファベットの文字列です。
●●-●の形式で表記されているこの文字の羅列にはちゃんと意味があるらしいんですが知ってましたか?まぁ意味の無い文字列をわざわざシールにして貼るわけもないので何かしら意味があるのは当然なのですが、ユーザー・オーナーにとって意味があるのです。このナンバリングはステラに限らずシマノリールの全般的な機種で使用されているため、シマノリールを持っている人やこれからシマノリールを買おうとしている人は必見です。
リールの製造年月と製造国を示す
このシールはギャランティーNo.シールや、単にNo.シールと呼ばれており、この文字列はそのリールの製造年月と製造国を示していますので、リールのオーナーにとっては重要な情報といえます。
とは言え、ここで説明する話はインターネットで収集した言説であって公式でシマノが説明しているわけではないことを先に断っておきます。
それぞれのアルファベットの意味
1つ目は製造年を示す
1つ目のアルファベットは製造年を示しています。2002年を起源としてAからOまで存在します。(2016年現在)
でも、なぜ2002年が起源なのかという由来に関する情報や根拠そのものは全く得られませんでしたし、たった26年しか使えないのにZまでいったらどうするつもりだろう?という疑念は残ります。2028年にまたAから使うのでしょうか?何か収まりが悪くて納得いかない。
アルファベット | 製造年 |
---|---|
A | 2002年 |
B | 2003年 |
C | 2004年 |
D | 2005年 |
E | 2006年 |
F | 2007年 |
G | 2008年 |
H | 2009年 |
I | 2010年 |
J | 2011年 |
K | 2012年 |
L | 2013年 |
M | 2014年 |
N | 2015年 |
O | 2016年 |
P | 2017年 |
Q | 2018年 |
R | 2019年 |
S | 2020年 |
T | 2021年 |
U | 2022年 |
V | 2023年 |
W | 2024年 |
X | 2025年 |
Y | 2026年 |
Z | 2027年 |
アルファベット順 |
2つ目は製造月を示す
2つ目のアルファベットは製造月を示しています。そのため、AからLまでの12種類しか存在しません。
事実、2つ目のアルファベットとしてはM以降のものが存在しないようで、12種類となればこれはもう根拠がなくとも製造月を表しているだろうと考え至るのは自然ですし、その可能性は非常に高いです。そうなると、1つ前のアルファベットは製造年だろうともなります。しかも、その仮定だと全てのケースで説明がつくのです。
アルファベット | 製造月 |
---|---|
A | 1月 |
B | 2月 |
C | 3月 |
D | 4月 |
E | 5月 |
F | 6月 |
G | 7月 |
H | 8月 |
I | 9月 |
J | 10月 |
K | 11月 |
L | 12月 |
アルファベット順 |
3つ目は製造国を示す
3つ目のアルファベットは製造国を示しています。2016年現在は次の2種類のみです。
- マレーシア製のP
- 日本製(シマノ本社・堺市)のS
前述の通り、下請けでも組み立てをしているみたいなので、それらを統合してSとしているのでしょうか。過去の製品には、次の3種類も存在しました。
- 日吉産業の時代から原健士さんがリールの製造・設計を手掛けた韓国製のH
- ソウルフィッシングのO
- 日本製(山口県)のY

OG-Sということは、2016年7月に製造されたシマノ本社製を意味します。
また、2019年12月にAmazonで購入した15オシアコンクエスト300HGには、RK-Sとありました。
つまり、2019年11月日本(シマノ本社)製。できたてホヤホヤ。
アルファベット | 製造地 |
---|---|
H | 韓国(埼玉の日吉産業・韓国の日吉釣具) |
O | ソウルフィッシング(詳細不明) |
P | マレーシア工場(シンガポール統括) |
S | 日本(シマノ本社) |
Y | 日本(シマノ山口) |
アルファベット順 |
マレーシア製なのにPなのは、このマレーシアの工場を統括している会社の所在地がシンガポール(SPL)だからです。Sは既にシマノ本社が使っているので、次のアルファベットであるPを使っているそう。
実際に地図を調べてみると、シンガポールにはSHIMANO (SINGAPORE) Pte. Ltd.という会社があります。Pte. Ltd.はPrivate Limited(非公開有限責任[株式]会社)を意味します。
また、シンガポールに隣接して国境から10 kmほどの位置、マレーシアのジョホール州にあるPekan Nanas(ペカン・ナナス)という町にはShimano Components (M) Sdn Bhdという名前のシマノの工場があります。SDN BHD(Sendirian Berhad, スンディリアン・ブルハド)はマレー語で非公開有限責任[株式]会社を意味します。
どちらが由来かは分かりませんが、少なくとも、マレーシア製のPの由来がPte. Ltd.だと言っている人の主張が間違いであることだけは確かです。
ソウルフィッシングについては、ゼブコだの大森製作所だの色々と昔の話を調べてみたものの所在地すら分かりませんでしたが、SHIMANOのSと被らないようにというルールに則りOを名乗るということはスペルはSoul Fishingでしょうか。でもアルファベットの割当てルールの統一性がなくてイマイチ納得がいかない(誰か教えて)
シマノは海外でネジ1本だけ残して組み立て、日本で最後のネジを締めて日本製を謳ってると非難する人もいる一方で、ちゃんとシマノの下請け工場で組み立てていると話す勤務経験者もいますが、シマノの元社員でリールの開発者である竹中由浩さんは、ステラやツインパワーといった最上位機種以外のほとんどはマレーシア製だと仰っています。
裏を返せばステラやツインパワーは日本で製造していることになるのですが、それが9割なのかそれとも100%日本での製造なのか、またヴァンキッシュまでなのかツインパワーまでなのかそのラインは不明です。
少なくとも私個人では、バイマスターやコンプレックスCI4+ではPを既に確認済みですが、ツインパワー・ヴァンキッシュ・エクスセンス・ステラについては、youtubeでのタイ人やアメリカ人といった外国人のレビュー動画に加え、知人らの間でもS表記のラベルしか見たことがありません。
もし上位機種で3つ目のアルファベットがSではないものを見かけたら教えてください。
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