釣り用ナイフのお手入れ方法

2017/06/22

海釣りで血抜き用にナイフを使うのと、キャンプなどで使うのとでは少し勝手が違うかもしれません。
ここでは主に海釣りを想定した普段のナイフのお手入れ方法や、釣り場での使用上の注意点について説明します。

釣り場で使用する際の注意点

普段のお手入れと言っても、家で保管している時よりも肝心なのは釣行時とその直後の扱い方です。

  • 魚を切ったり水に触れたら、その都度こまめに水洗い(海水でOK)した上、乾いた雑巾等で水分をしっかり拭い取る
  • 血や汚れが多少付いてても錆びないが、水分が残っているとたとえステンレスでもすぐに錆びる
  • グリップと刃の間の入隅部分の水分をしっかり取り除く
  • シースに収めるのは、水分を拭いて、更にしっかり乾燥させてから。半乾きでシースに戻さない
  • 帰宅後はその日のうちに汚れをしっかり落とす→水分を拭き取る→シースに入れず乾燥

使う度に頻繁に拭うことがとても大事で、これだけでほぼ錆を防ぐことができます。

海水で洗っただけだと塩分で錆びない?と心配になりますが、水分をしっかり拭えば意外と大丈夫なんです。魚の血やヌルヌルが残っていることよりも、水分の方がよっぽど大敵です。それがたとえ綺麗な飲み水であったとしてもです。

使う都度に拭ったナイフであれば帰宅後に翌日まで放置してもそこまで錆びませんが、もし拭わなければ30分もしない内に釣り場で錆が出始めます。

一度錆びてしまうと、それを取り除くのにとても労力を要します。
また、刃が錆びると欠けたり刃こぼれもしますし、それを修正した際にベリーのラインが歪んだりしてしまいます。釣り場で小まめに拭う手間の方がよっぽど楽なんです。

自宅でのお手入れ方法

ナイフの知識が全くない人にとってはストロッパーとかストロップってなんだよ・・・って感じかもしれませんが、こういうやつです。

革砥 ダブルサイドパドルストロップ アメリカ製 白、黒コンパウンドセット
革砥 ダブルサイドパドルストロップ アメリカ製 白、黒コンパウンドセット

上のはコンパウンドがセットで付いているのでお手軽かもしれませんが、サイズが小さいのであんまりお勧めしません。

下のストロッパーはコンパウンドが別売りなのでやや高くなってしまいますが、Bark River(高級ナイフメーカーとして有名)が作っているストロッパーのサイズを踏襲しているもので、大きくて使い勝手が非常に良く、長く愛用するならこちらの方が断然おすすめです。
バークリバー製ではありませんが、使用感は全く同じ。

Bush Craft(ブッシュクラフト) オールサイドパドルストロップ(革砥) 03-05-bush-0001
Bush Craft(ブッシュクラフト) オールサイドパドルストロップ(革砥) 03-05-bush-0001

使い方やナイフの知識については、日本語だとJPSikaHunter(英語版:virtuovice)が詳しく紹介されています。

ブッシュクラフトJP aka サバイバルJPのストロップ

Bark River White Compound & DLT Leather Strop

レザーストロップはナイフだけではなく、出刃包丁、T字カミソリの切れ味も復活させることもできる上、砥石だけで仕上げるよりも切れ味が良くなるので、家庭に1つあるとものすごく便利です。

なんせ、特にT字カミソリや女性用のシェーバーはカートリッジ交換するタイミングを大幅に延ばすことができるので、これだけでも元が取れるんじゃないでしょうか。

出刃包丁のお手入れ前(歌貞木屋)
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出刃包丁のお手入れ後(歌貞木屋)
knives-maintenace (2)s knives-maintenace (4)s
  • 帰宅後に洗浄、乾燥させる
  • 革砥(ストロッパー)でストロップして次の使用に備える
  • 毎回砥石で研ぐのは良くない
  • 普段はストロッパーだけで軽く研ぎ、エッジが丸まってきたら砥石で鋭くする
  • 錆の発生がない場合、用途が魚釣りだけなら、砥石で研ぐのは釣行20回につき1回でも十分
革砥
かわと
Razor strop
Leather strop
ストロッパー
Stropper

木の板に革(バックスキン)を貼り付けたもの。革にコンパウンドなどの研磨剤を塗布し、剃刀やナイフなどの刃物を撫で付けることで刃を研ぐ道具。仕上げ用として、バックスキンではなくスムースレザーを使用しているものもある。

床屋でひげ剃りの為の剃刀を研ぐのにも使われている。

木の板に張り付けないものある。柔軟なベルトの状革や、キャンバス、デニム生地、バルサ木材、またはその他の柔らかい材料を使う場合もある。

ストロッピング
Stropping
ストロップする

革砥(ストロッパー)を使って刃物を研ぐこと。

モーラナイフのようにスカンジエッジだったとしても、ストロップを繰り返すことによって先端部分だけコンベックスエッジになっていきます。

本来、刃物としての切れ味を追求するならアペックスアングル(頂上角度)は22°~28°が理想かもしれませんが、魚を切るだけなら、多少アペックスアングルが鈍くても十分機能します。

また、釣り場ではまな板もなく、コンクリートや岩の上で魚を切ることになるため、勢い余って刃先を地面にぶつけることも考えられます。アペックスアングルが小さいと刃こぼれする可能性が高くなるので、無闇に先端を薄くすることは好ましくありません。

経験上、刺身包丁(柳刃包丁)のように刃身の薄い刃物の場合はストロップによる切れ味の向上はあまり期待できないように感じます。

アペックスアングルが小さいので、ストロップすると革の沈み込みによって非常にきつい角度で刃先を撫でてしまい、鋭利にできない為かもしれませんね。
研ぎ方については下記を参照してください。

釣り用ナイフや出刃包丁の研ぎ方