遭難リスクのある渓流釣りや登山に必須!スマホ圏外で機能するGPS地図アプリ「Geographica」
登山に限らず、釣りでも遭難する危険性や可能性はあります。山に登っておこなう渓流釣り、沖に出る海釣りなどの場合です。
電波が入る場所ならGoogle Mapは非常に便利ですが、オフラインでは何の役にも立ちません。
そんな時に役立つスマホアプリが「Geographica」です。
このアプリは「キャッシュ型オフラインGPSアプリ」です。通話圏外だったりインターネットへの接続ができない孤立した状況下でも、現在地、標高、方角、最寄りの正規登山・下山ルートなどを知ることができます。
もくじ
山岳遭難の4割が「道迷い」
2018年5月に新潟県の五頭連山で、親子2人が遭難して亡くなりました。この遭難も道迷いが原因だったとみられています。
問題は、多くの人が「Geographica」のようなGPS地図アプリがスマートフォン圏外でも使える事実を知らないことです。
「Geographica」は機能満載
移動経路のログを保存
どのような経路を辿ってきたのかを記録してくれます。同じ道をぐるぐるまわる心配もなくなります。
ログでは高度、消費カロリー、地図精度なども確認できます。
ルート案内
自分で予めルートを設定する必要がありますが、ルート機能も使えます。
また、著名な登山コースはダウンロードすることもできます。2018年7月の時点では、全国216のコースがダウンロードできる状態でした。もっと増えるといいですね。
音声案内
音声案内機能もあるので、手放しで登山ができます。
使用上の注意点
事前に地図を読み込ませる必要がある
遭難するかもしれないような場所にいくなら、インターネット環境が整った場所で事前にこのアプリを開き、行動範囲の地図をスマホに保存してください。具体的に方法は2つあります。
- 目的地付近の地図を拡大する
画面に表示された部分が自動的にスマホに保存されます。
- 「一括キャッシュ」のツールを使う
アプリ画面の左上のメニューで「ツール」を選択し、「一括キャッシュ」を選択します。赤枠で範囲選択し、最大ズームレベルを指定すれば、広範囲の地図を短時間で保存できます。
ただし開発者の松本さんは「一括キャッシュ機能は便利すぎる」と苦言を呈しています。
逆に一括キャッシュだと、範囲指定して地図をダウンロードして満足していまい読図をしない。それじゃダメなの。だから講習会では一括キャッシュの使い方は教えてません。教えたほうが課金の訴求になるけど教えない。
— 松本圭司 (@keizi666) July 22, 2018
コースを確認して読図していけば地図はキャッシュされます、と教えてます。
このアプリは圏外でも使えますが、それはスマホに事前に保存しておいたキャッシュを使っているからです。
事前に地図を読み込ませずに現場に行って、遭難してから「あっ!そういえば昔あのアプリをダウンロードしたんだった!」と思い出して開いてもダメです。
その場合、一応アプリは機能しますが地図はモザイクのように表示されます。どこにいるのかザックリは分かりますが、周囲がどんな起伏をしているかまでは把握することができません。
たとえば下の画像のような状態です。
画像の上下では地図の精度が全然違いますよね。
この画像は、縮小地図だけで読み込んだ部分(上半分)と、更に拡大して詳細を読み込ませた部分(下半分)の境界部分をオフライン状態で表示したものです。このモザイク上の部分はいくら拡大しても鮮明には見えません。事前に読み込み、地図を保存していないからです。
キャッシュは消えることがある
以前読み込んだ場所でも、当日、前日に再度読み込みをおこなったほうが安全です。また、必要な山を読み込んだ後は、不用意に別の地点を読み込ませないでください。
理由は2つ。
- 1.OSに勝手に消される場合がある
地図を読み込んだのがだいぶ昔で、それ以降に音楽や画像データなどを大量に取り込んだ場合、スマホの容量がなくなり、OSが容量を確保するために不要だと判断した過去のキャッシュを削除する場合があります。
- 2.保存期間をすぎると消される
通常、キャッシュには保存容量と保存期間の設定があり、それぞれをすぎると消されます。キャッシュの設定、制限を確認してください。このアプリは無料で使用できますが、課金していない場合の容量は100MBです。2~3回違う山で使用すると、最初に登った山の地図は消えている可能性があります。
機内モードはバッテリーの保ちが良い
圏外の場所では、飛行機モードにしてください。
圏外なのにアンテナを立てる(モバイルデータをONにする)と、「電波を送受信しようとする→通信できない→信号を強くする→電池を消耗する」という悪循環が起こります。
アウトドアでは予備のバッテリーを持つべき
アプリとは直接関係のない話ですが、予備バッテリーを携行しましょう。
機種にもよりますが、容量10000 mAhのバッテリーがあれば、2~4台分のスマホをフル充電することができます。1つは持っておくべきです。
これは釣りでも凄く役立ちます。例えば遠征で前乗りしたけど充電する機会が得られなかったとか、釣り場で電池が切れちゃった→からの大物が釣れたから写真が撮りたい!って時にも重宝します。
登山での緊急時を想定した場合だと、複数人で行動して全員がこのようなGPS地図アプリを使いこなせる場合、1人だけの電源をONにして、残りはOFFにして電池を温存するというのも対策の1つです。
オススメはこのバッテリー。
高速充電が可能になるQuick Charge 3.0に対応しているかどうかは重要です。高速充電は普段使いとしても快適性が向上するのオススメです。
その他、アプリの詳細は下記の公式ページで確認してください。そしてこれを読んだ方は、知人や家族にこういうアプリが存在することを周知してください。たったそれだけで救える命があるかもしれません。
- 松本圭司
Geographicaの開発者。(Twitterアカウント)
自身も登山してこのアプリを使用し、ブラッシュアップする。(そういうアプリは信頼できます)- http://geographica.biz/
キャッシュ型オフラインGPSアプリ「Geographica」の公式ページ。
- iPhone版をダウンロード
App Storeでのダウンロードページ。
- Android版をダウンロード
Google Playでのダウンロードページ。
- コミュニティー
Geographicaに関するGoogle+でのコミュニティーページ。
- 最新情報
facebookで公開されている最新情報。
- 携帯圏外でもスマートフォンのGPSナビが使える「Geographica」
GPSと一体運用可能な「みちびき(準天頂衛星システム)」で位置情報を高精度測位|宇宙開発戦略水深事務局|内閣府のサイト。
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