魚探の選び方(魚種別)
魚探を初めて買うとなると、さっぱりですよね。そこで、選び方を教えます。
もくじ
基本的な選び方
魚探を買う上でまず押さえるべきポイントは次の4つです。
電源には内部バッテリー式(乾電池式)、外部バッテリー式、電源式がある
魚探出力(W数)によって探れる深度が違う
周波数によって探れる範囲が違う
「広範囲を何となく探る」製品、「狭い範囲を高精度で探る」製品、「両方を備えた」製品の3つがある
1つずつ説明します。
電源の方式
- 内部バッテリー式(乾電池式)
乾電池で駆動するタイプ。単三乾電池8本を使用するタイプでも1日(8~10時間)は保つ。電動リールのバッテリーなど、外部バッテリーへ接続出来るタイプもある。
- 外部バッテリー式
電動リールのバッテリーから電源を供給するタイプ。内部バッテリーを備えているタイプもある。
- 電源式
船の動力から電源を供給するタイプ。高級、高性能、大型なモデルは必要な電圧や電流も大きいため、電源式を採用している。
例えば、海の沖釣りをするために大きなボートに乗っても自前で魚探を用意する場合や、カヤック、手こぎボートくらいの規模のボートの場合は電源がないため、内部バッテリー式を使用することになります。
一方、エンジンを搭載している船なら電源を供給できるので、コードで接続した電源式になります。
乾電池、内蔵バッテリー、交換バッテリーで駆動する魚探のオススメは下記リンクでまとめています↓↓↓
水深表示と測深の違いに注意
魚探の性能一覧を見ると、水深について2つの言葉が出てきます。
- 水深表示
画面に表示される水深。最大表示可能水深。
よく、水深表示範囲は、実際の測深能力を意味しておりませんと表記されている。- 測深(水深目安)
実際に測ることができる水深の目安。測深能力の目安。
通常、乾電池式に対応しているような魚探の場合、魚探出力は100 W程度で水深表示は300 mまで可能だったりしますが、実際に探知可能な水深は30 mくらいだと思っておきましょう。
淡水と海水でも能力が変わる
例えばガーミン製の製品を見てみると、最大水深が淡水なら2300 ft(約701 m)、海水なら1100 ft(335 m)で、海水使用時では淡水使用時の半分以下の水深しか測ることが出来ません。つまり、水質に大きく影響されます。
魚探出力によって探れる水深が違う
200 kHzで高精細な探索をしたい場合は次の水深とワット数が目安になります。
水深が30 m程度なら、100 W
水深が100 m以下なら、600 W~1 kW
100 m以上なら1 kW以上
200 m以上の深海魚を狙う釣りなら3 kW以上
海水での測深 | CHIRPソナー(高域/200 kHz) | Lowrance アクティブイメージング3 in 1:455 kHz | 50 kHz | 77-80 kHz | 200 kHz |
---|---|---|---|---|---|
30 m | W | W | (100) W | (100) W | 100~350 W |
100 m | W | 500 W | (200) W | (300) W | 600 W以上 |
150 m | 200 W | W | (300) W | (400) W | 1000~2000 W |
200 m | W | W | 400 W | (500) W | 3000 W以上 |
300 m | 500 W | W | 400~500 W | 500~600 W以上 | 測定不可能 |
600 m | W | W | 600~1000 W | 1000 W | 測定不可能 |
上の表でカッコの付いていない数値は、実際の製品から拾ってきた数字だったり、多少丸めた数字です。カッコ内の数値は、私が「他の実数と水深考えたらこんなもんちゃう?」って感じで目安程度に書いた数字です。そんなにズレてはいないと思いますが、カッコ内は鵜呑みにしないでください。
魚探のRMS、PEAK
- RMS
Root Mean Square valueの略。平均出力(入力)、定格出力(入力)。
- PGM
Precision Glass Molding valueの略。継続出力(入力)。許容出力(入力)。連続した入出力の限界値。
- PEAK
Peak-to-peak valueの略。ピークピーク値。最大出力(入力)。一瞬でも堪えられない限界値。
音響機器ではPGMも使われているようですが、魚探に関してはRMSとPEAKの2つの値をよく見かけますが、ワット数を表す場合はRMSを使います。
周波数によって探れる範囲が違う
周波数によって探れる深さが違う
周波数によって探れる範囲も違う
深海魚狙いでない限り、広範囲を低精度で探れる50 kHzか、狭い範囲を高精度で探れる200 kHzが主流です。
50 kHzなら最大で水深500 mまで探ることができます。
一方、200 kHzなら最大でも80~100 m程度です。
50 m未満の場合、400 kHzのタイプを使えば、より高精度に探知することができます。(そこまで高精度に探知してどうするんだい?という話は置いておいて)
周波数 | 指向角度 | 水深10 m | 水深50 m | 水深100 m | 精度 | 範囲 |
---|---|---|---|---|---|---|
50 kHz | 50° | 直径11.5 m | 直径57.5 m | 直径115 m | 低い | 広い |
200 kHz | 13° | 直径2.1 m | 直径10.5 m | 直径21 m | 高い | 狭い |
例えば周波数50kHzで指向角度50°の場合、水深10mで直径11.5mの円範囲を探ることができます。ただし、この表はあくまで目安です。製品によって指向角が異なるので、同じ周波数でも探れる範囲が若干異なります。
違う周波数を組み合わせて高精度に探知できる
上の話の続きです。高性能な魚探は2種類の周波数の両方を備えていて、これらを使い分けることでより制度の高い探知が可能になります。
大きく次の3つに分けることが出来ます。
「広範囲を低精度で探る」製品
「狭い範囲を高精度で探る」製品
「両方を備えた」製品
200 mまでなら50 kHzと200 kHzを併用するタイプ
200 m以上の深海魚狙いなら40 kHzと75 kHzを併用するタイプ
2周波数タイプを使えば、広範囲をざっくり探しつつ、ピンポイントで高精度に探すことが同時におこなえます。
魚種 | 電源 | 電源電圧 | 魚探出力 | 周波数 | 画面 | 水深 |
---|---|---|---|---|---|---|
ワカサギ、筏、(沖)堤防 | 乾電池(単三電池8本) | 直流11~14 V | 100 W | 200/400 kHz | 5型、カラー液晶 | 100 m |
バス釣り | 内蔵バッテリー、外部電源 | 直流11~35 V | 100~200 W | 50/200/400 kHz | 8.4型、カラー液晶 | 200 m |
海の船釣り(水深100 m以下) | 内蔵バッテリー、外部電源 | 直流11~35 V | 600~1000 W | 50/200 kHz | 6~8型、カラー液晶 | 200 m |
海の船釣り(水深100 m以上) | 外部電源 | 直流11~35 V | 1000 W以上 | 50/200 kHz | 8型以上、カラー液晶 | 200 m |
その他の機能での選び方
FBに対応している
2ステーション(FB)に対応しているかどうかという意味です。主に5 tを超える船でブリッジがある場合にこの機能が必要となります。
- FB(Flying bridge)
FBとは、(フライング・ブリッジ)の略称。フライブリッジとも呼ぶ。
フライング・ブリッジとは、船の室内操船装置とは別に、外部の高い位置に設けられたオペレーティング・ステーションのこと。船首、側面、船尾に視界を遮られることがないので、船を操縦しながら外部状況を把握することができる。
2ステーション対応なら、どちらの操縦席からでも魚探を確認することができます。
GPSプロッター機能
画面上の地図に現在位置が表示され、航跡を表示してくれるような機能です。この機能には色々な付属機能があります。
- 全国詳細地図や海図
- 潮汐グラフ
- 気象情報
機種によっては上記の情報も知ることができます。
高性能な魚探なら備わっていることが多いです。
まとめ
狙いたい水深に到達する周波数を選ぶ
その中でもなるべく高い周波数のタイプを選ぶ
魚探出力(W数)が高い製品を選ぶ
色んな水深を狙うなら、50/200 kHzなど2周波数タイプの魚探を選ぶ
FB対応や海図の有無は結構オマケ的な存在です。あくまでも上記の項目に注意しましょう。
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