シマノ ディアルーナ S906Mのインプレッション
シマノのシーバス用スピニングロッド、ディアルーナ[DIALUNA]S906Mを買い、海でエギングやジギングなどで実際に使ってみたレビューを書いてみました。購入時の型式は[DIALUNA XR]です。
店頭で触って決めればいいだろという声も聞こえてきそうですが、最近はネットショッピングで済ませる人もいるので、メタルジグ・エギを投げた感想、他社のロッドと比較したことについて触れておきます。
もくじ
シーバス、ジギング、エギングの兼用に購入
- ディアルーナ|shimano
シマノの公式ページです。
欲張りというか横着というか、海釣りに行ったらロッド1本でシーバス、ジギング、エギングと幅広く遊べるロッドが欲しいなーと思って買ったロッドです。
品番 | 全長 (m) | 継数 | 仕舞寸法 (cm) | 自重 (g) | 適合 ルアー ウェイト (g) | 適合ライン | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
PE(号) | ナイロン (lbs.) | ||||||
S806L | 2.59 | 2 | 133.3 | 126 | 5~21 | 0.5~1.2 | 4~12 |
S806ML | 2.59 | 2 | 133.3 | 133 | 6~28 | 0.6~1.5 | 6~16 |
S809LST | 2.67 | 2 | 137.0 | 135 | 4~18 | 0.4~1.0 | 3~10 |
S900L | 2.74 | 2 | 141.0 | 137 | 5~21 | 0.5~1.2 | 4~12 |
S900ML | 2.74 | 2 | 141.0 | 141 | 6~28 | 0.6~1.5 | 6~16 |
S906ML | 2.90 | 2 | 148.6 | 152 | 6~28 | 0.6~1.5 | 6~16 |
S906M | 2.90 | 2 | 148.6 | 162 | 8~42 | 0.8~3 | 8~20 |
S1000ML | 3.05 | 2 | 156.5 | 167 | 6~28 | 0.6~1.5 | 6~16 |
S1006M | 3.20 | 2 | 164.0 | 177 | 8~42 | 0.8~3 | 8~20 |
S1100M | 3.35 | 2 | 172.0 | 186 | 8~42 | 0.8~3 | 8~20 |
B806ML | 2.59 | 2 | 133.3 | 143 | 8~32 | 0.8~2 | 6~16 |
B900ML | 2.74 | 2 | 141.0 | 153 | 8~32 | 0.8~2 | 6~16 |
先径/元径、リールシート位置、カーボン含有率、価格などは除外しています。
ジギングでの感想
全長は2.90mですが、グリップが長いのでリールシートの部分を持ってみるとティップ側はそれほど長さを感じません。
なのでもし買うなら、手持ちのリールが軽いので先重りのバランスが気持ち悪いだとかロッドケースや車のトランクの寸法と合わない等、何か特別な事情が無い限りはS1006Mをオススメします!
適合ルアーウェイトが8~42gと幅広いのは有難いところで、エギの3号以上や中小型のメタルジグはティップの硬さの割には投げ易いと思いました。
ちなみに同シリーズで1つ柔らかいS906MLの適合ルアーウェイトは6~28gと狭い。まぁシマノロッドにかぎらず、大抵は表記より重いものが余裕で投げられることが多く、表記上の数字は本質的ではありませんが。(自己責任で!)
それで、色んな重さのメタルジグを投げてみました。
- 14 gのメタルジグ
できればMLがいいなーと、使えなくはない感じ。
- 28 gのメタルジグ
まぁ、こんなもんか。これより柔らかくても投げにくそうだなぁという感じ。
ただ906MLか906Mどっちかと言われればMLを使う。- 40 gのメタルジグ
軽いキャストならMLの方が抜けがよくて使いやすい。
ただ、フルキャストしようと思うとしなりが強すぎるのでMの方が安心できる。- 60 gのメタルジグ
MLではかなりしんどい。
Mならまだ投げられる。フルキャストとなると若干不安はあるけどPE2号で8割くらいのチカラなら全く問題はない。ただ、57 gのダイペンを投げるとやや不安を感じる。
実釣では、PE0.8号に28 gのプラグで75 cmのサワラを釣り、PE2号に60 gのジグで80 cmのサワラを実釣済みですが特に支障はありませんでした。
確実に安心してぶっこ抜きできるのはサゴシ・サワラで60 cmくらいまで、ハマチで40 cmまでくらいでしょうか。
ロッドを思いっきり振り抜いて反発した瞬間、手にココで反発した!という瞬間を明確に鋭く感じる張りを持っているので、かっ飛ばすにはとても気持ちがいい仕様で、少しライナー気味に飛ばすとかなり爽快です。
感覚的な適合ルアーウェイトは20 g~60 gといったところでしょうか。
テーパーはレギュラーテーパーですが、総合的にはもうほんの少しファストテーパー寄りの方が使い勝手よさそうに感じます。
結論としては、ロッドの長さに関わらず次のような人はMLではなくMをオススメします。
- ゴリゴリの磯で根に巻かれる前にさっさとぶっこ抜きたい
- 大型プラグや重いルアーも安心して振り抜きたい
- モンスターシーバスを狙う
対して、サーフなどのオープンフィールドで軽量のミノーやペンシルを中心にロングキャストしたり、エギング、ジグサビキでも遊びたいと考えている人には断然MLの方がいいと思います。ただし、33 gのダイペンを試しに投げてみたところ、MLよりMの方が快適でした。
(でもダイペンなげるなら、ジギングロッドの方が楽)
エギングでの感想
エギは2.5号、3.0号、3.5号を投げてみました。エギングには流石に硬いですけどまぁ使えなくはありません(釣れりゃあいいんだよ)。ただ、エギングやるにはやっぱり硬いし、重いです。
バスでビッグベイトを投げ続けても全然大丈夫な私ですが、グローブを付けずにシャクリ続けると、鉄棒をやった後みたいに手が赤らむくらいの抵抗感です。これは、リールがツインパワー2500Sと小型で先重りだったことも要因かもしれません。
それと、ちょっとしゃくりにくい、というのもグリップエンドがかなり長いからです。
ジギングみたいにヘビーな使い方をする時はグリップを脇の下に挟むので丁度なのかもしれません。でもエギングみたいに比較的ライトな釣りであれば、グリップは脇ではなくバスロッドのように前腕に沿わせるように持つと思います。
すると、長いグリップの余りが肘から突き出るので取り回しにくいなーと感じます。特に厚着をしているとグリップエンドが服に引っ掛かり易いので余計にそう感じます。
また先ほどルアーウェイトで触れたように、3号(15 g)以上のエギならともかく、2.5号(10 g)以下のエギはちょっと投げにくいです。
一尋(≒1.8 m)とか垂らしを思いっきり長くしてペンデュラムキャストで投げればまだやれますが、MLの方が楽なのは言うまでもありません。
S906Mに合うリールの大きさ
ロッドの適合ライン号数はPEで0.8号~3号ですが、リールサイズは何番が適切なのか。
下の表はシマノリール「14ステラ」の番手とラインキャパシティーの一覧表です。
リールサイズ | PE(号) | ||||
---|---|---|---|---|---|
1 | 1.5 | 2 | 3 | 4 | |
2500 | 320 | 160 | |||
3000 | 400 | 270 | 180 | ||
4000 | 500 | 320 | 210 | ||
5000 | 350 | 240 | 170 | ||
6000 | 440 | 300 | 210 |
ステラ スペック一覧表
http://fishing.shimano.co.jp/product/reel/3504
ステラSW スペック一覧表
http://fishing.shimano.co.jp/product/reel/3168
ターゲットによって号数が違ったり、同じ番手でもメーカーやスプールの種類によって糸巻量が違うので一概には言えませんが、ロッドが比較的重いことも考慮するとシマノの番手なら3000番から6000番が適合範囲。オススメは次の通り。
- キャストフィールのみの視点
- 4000番
- 3000番
- 5000番(SW)
- 6000番(SW)
- ラインキャパシティー、タックルバランス等トータルでの視点
- 5000番(SW)
- 6000番(SW)
- 4000番
- 3000番
これも結局どのターゲットを視野に入れているかに依っちゃうんですけど、個人的にこのロッドならPE2号300 mまでは余裕を見ておきたいので、5000番が色々便利かと思います。
4000番はラインキャパシティーがちょっと小さいので、PE3号使用で本格的なジギングロッドとの兼用も視野に入れるなら5000番6000番が無難。1.5号までなら4000番です。3000番だと先重りになりやすいので注意が必要です。
もちろん、ステラ4000は380 gなのに対して、バイオマスターは5000番でも315 gしかなかったりするので個別の検討は必要。
ただジギングを視野に入れたとしても6000番はさすがにちょっと大きすぎます。シマノの5000SWと6000SWはボディーは同じなので重さとしては差はありませんが、ラインキャパを考えると下巻きが必要になりますから。大物狙うなら6000番とか普通なんでしょうけど、それだったらまずもっと強いロッドに変えましょう。
ちなみに、PE0.6号にリーダー8 lbs.で80 cmのシーバスを釣っちゃう人もいるので、ショアで言えば、磯で青物やらない限り3号はまず使わないでしょうね。
ショアジギングでアングラーが使ってるタックル構成は以下の記事でまとめてます。
仕舞寸法と車のトランクの内寸法に注意!
2ピースロッドで、仕舞寸法はサイズによって最短133.3 cm~最長172.0 cmまであります。S906Mは148.6 cm。(2014年11月現在)
仕舞った状態でも意外と長いので、車のトランクに積むことを前提にしている人はロッドの購入前にトランクの内寸法を事前に測ることをオススメします。
バックドアを持つSUVやハッチバックでロッドラックを組んでいる人ならいざ知らず、センダンタイプだと入るか入らないか微妙なところなので・・・。私は買ってから積もうとした時に「ハッ!」としましたが、数cmのクリアランスでギリギリ積むことが出来ました。
メジャークラフトのクロステージ(CRK-962M)との比較
- CROSTAGE SEABASS-K series|MajorCraft
たぶん、このクラスのロッドを買う人は結構この辺りの選択肢で悩む人が多いと思います。
ロッドの硬さはシマノロッドの方が硬め
共に硬さMを店頭で比較検討してみました。ディアルーナに限らずシマノロッド全般に言えることですが、同じMで適合ルアーウェイトもほぼ互角ではあるものの、ディアルーナの方がだいぶ硬めに設定してあります。
(シマノのMLとメジャークラフトのMが同じくらいの感覚)
- それぞれ同じMで、40から50 gくらいのメタルジグをぶん投げようと思うのであればディアルーナの方が安心感はある
- 軽いものを投げたいならディアルーナのMLか、クロステージのM
あと、そもそも値段が違うんですが、やはり個人的にはディアルーナの方が高級感があって好きです。
ただ、ディアルーナも結構コスパが高いと思いますがコスパ面だけで見ればクロステージの方が上だと思うので、とりあえずやお試しの人はクロステージを。長い目で見ている人はディアルーナがいいんじゃないかなー。
低身長の人はどうか分かりませんが、身長180 cmを超える長身の立場としてはS906MよりS1006MやS1100Mを買ってもよかったかなと思っている部分もあります。特に、エギングやライトな釣りを視野に入れず大物狙いがメインであれば尚更です。
それと、海のみならず、これでバス用のビッグベイトぶん投げるのもアリだと思います!
色々精査すると、もしかしたら私の言ってることには矛盾が生じている部分があるかもしれませんが、少しでも参考になれば幸いです。
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