釣り用ライフジャケット(PFD)の選び方と法律的着用義務

2017/10/06

釣り船でのライフジャケット着用は法的義務なのか?

これ、疑問に思う人がいるのでは?少なくとも私はそうだったんです。

結論から言えば、どんな規模の船であろうとも、陸から何海里離れていようとも、ライフジャケット着用の法的義務はありません。(後述

行政的にも着用に努めて義務ではないが、出来れば着用した方が望ましいというスタンスです。

磯釣り、プレシャーボートでの遊漁等の場合でも、できるだけライフジャケットの着用に努めて下さい。

ライフジャケットの着用義務|浜田会場保安部

ただし、次のいずれかに該当する場合は着用義務があります。(記事公開時点)

  • 水上バイクに乗る場合
  • 12歳未満の子供の場合
  • 1人で乗船する場合

12歳以上なら、乗船にはライフジャケットの着用義務はありませんが、大半の渡船屋さんや釣り船は客に対して安全面からライフジャケット着用を義務付けます。

持参してね、持ってないなら乗せないよというところもあれば、持ってないならタダで貸しますよ、或いは有料で貸しますよというところまで様々です。しかし、前述している通り法的拘束力はありません。

A,D,F,Gの4種類のタイプと乗れる船

これも結論から言うと全く関係ありません。あなたが好きに選んで買ったライフジャケットは、どんな海域でもどんな船でも着用して問題ありません

そもそも着用義務がないので、あなたのライフジャケットがどんなにちゃちだろうと船長から何か言われる筋合いはありません。

私は全く知らなかったので、タイプがFとかGだったら大きい船や遠出の船には乗せてもらえないんだろうか?と疑問に思ってたんです。

しかし、A,D,F,Gの4種類のタイプは船の管理者が船の法的備品として置いておかなければならないライフジャケットの種類を海域や航行時間で分類したものなので、あなたが持参したライフジャケットの性能が、船に積んでおかなければならない法的備品と同等以上の性能を有する必要はありません

あなたが着用するライフジャケットはどのタイプ?|国土交通省海事局

http://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk6_000011.html

平水区域及び沿岸区域|日本小型船舶検査機構

http://www.jci.go.jp/areamap/heisuiengan.html

  • Q. ライフジャケットの着用義務があるのはどんな人?
  • Q. 国土交通省の型式承認マークがついているライフジャケットじゃなきゃだめ?

既に上記で説明済みではありますが、この2つの疑問についてずばり解説している画像があるので確認したい方は下のリンクへどうぞ。

ライフジャケットを着用しましょう(フローチャート式)|遊びコミュニケーション イシグロ

http://www.ishiguro-gr.com/fishing/fishing_shinan_format.php?id=57

条文を読み解く

上記の通り、本当に着用義務がないのか、条文を確認してみました。

ライフジャケット着用の指定と着用義務の是非については、船舶職員及び小型船舶操縦者法に記されています。要約すると、第23条の36第4項でこういう時は着せなさいとあり、船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則 第137条第1項1号から4号で具体的にこういう人に着せなさいとの記述があります。

ちなみに、船室内にいる場合は着用義務はありません。

第二十三条の三十六

4  小型船舶操縦者は、小型船舶に乗船している者が船外に転落するおそれがある場合として国土交通省令で定める場合には、船外への転落に備えるためにその者に救命胴衣を着用させることその他の国土交通省令で定める必要な措置を講じなければならない。

船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和二十六年四月十六日法律第百四十九号):平成二六年六月一三日法律第六九号(執筆時の最終改正日)
(船外への転落に備えた措置) 第百三十七条

法第二十三条の三十六第四項 の国土交通省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。

  • 一  航行中の特殊小型船舶に乗船している場合
  • 二  十二歳未満の小児が航行中の小型船舶に乗船している場合
  • 三  船外に転落した際に短時間で救助されるために適切な連絡手段を確保せずに、航行中の小型漁船に一人で乗船して漁ろうに従事している場合
  • 四  前各号に定めるもののほか、小型船舶の暴露甲板に乗船している場合
船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則(昭和二十六年十月十五日運輸省令第九十一号):平成二七年一二月一八日国土交通省令第八四号(執筆時の最終改正日)

私が気になったのは、第4号にある小型船舶の暴露甲板に乗船している場合です。

これは普通に読めば雨風に晒されるような甲板に乗船する人は移動中、停止中に関わらずライフジャケットを着なければならないと解釈できるので、船べりで釣りをする人には着用義務が発生しそうなものなんですが・・・どうなんでしょう?ということで更に調べました。

国土交通省HPでは総トン数20トン未満の小型船舶について次のように触れています。

小型船舶を使用した旅客運送事業に 関する救命胴衣の着用措置について

次の場合、小型船舶の船長は、旅客に対して次の措置をしてください。

  1. ライフジャケットを着用している旅客暴露甲板に乗船している場合は、救命 胴衣を着用させるよう努める。
  2. 12歳未満の小児は、船内にいる場合 を除き、常時救命胴衣を着用させる。
  3. 気象・海象の悪化し、安全確保のため 必要と判断される場合は、救命胴衣を着用させる。

ただし、手すりなど転落防止のための 適切な設備がある場合は、3の場合にのみ措置してください。
また、この措置については、運航管理規程の作業基準に 追加する必要があります。

ライフジャケット (救命胴衣)の着用について|国土交通省

つまり、暴露甲板での救命胴衣の着用を努めるに留めた上で、手摺り等の設置による落下防止措置が講じてある場合はその努力すら必要がないとの表現になっています。

他の法律とか規定が作用してこうなっているのだと思いますが、ややこしすぎて具体的根拠を見つけることはできていません。見つけたらまた更新しますね。